― 受け継がれるお節料理と、変化の年を迎えて ―
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2026年は、火の性質を持つ「丙(ひのえ)」と、行動力を象徴する「午(うま)」が重なる年。
情熱や勢いが高まり、太陽のようなエネルギーに満ちあふれた一年になると言われています。
また「午」は、世の中の流れがここから目に見えて変わっていく節目のタイミングとも言われており、新しい挑戦が動き出す年になりそうです。
AIが近づけてくれた、世界と食文化
AIの進化により、私たちの暮らし方や学び方、情報の探し方は大きく変わりました。
自動翻訳のおかげで、ある程度の基礎知識があれば、英語やフランス語、イタリア語、韓国語、中国語でのコミュニケーションも、ぐっと身近になったと感じています。
農泊事業や観光事業に携わる中で、私の周りには外国人の方も多くいます。
彼らが日本語で話してくれる場面も多く、以前はあまり意識していなかった「言葉の壁」。
しかしAIの存在によって、その壁はさらに低くなり、より専門的な食文化の話ができるようになりました。
遠い国だと思っていた場所に、似た料理や共通する食文化を見つけると、
祖先たちが長い時間をかけて紡いできた「食の知恵」と「文化のつながり」を実感し嬉しくなります。
世界との距離が近づいていることを感じる日々です。

家族で迎えるお正月と、お節料理の記憶
お正月は、家族で過ごす大切な時間。
私にとって日本の食文化の原点とも言えるのが、祖父母から受け継いできたお節料理作りです。
小学生の頃から、12月30日・31日は母とお節料理を作り、盛り付けてきました。
年末年始に料理をしないと、新しい一年を迎える気持ちにならない――
それほど、我が家にとってお節料理は大切な存在です。
今年も、2026年1月の料理として、写真とともにお節料理に込められた意味をご紹介します。
お節料理に込められた願い
お節料理は、年神様をお迎えし、家族の一年の幸せと無病息災を願っていただく特別な料理。
一つひとつの料理に意味や願いが込められ、重箱に詰めて大切に食べられてきました。
地域や家庭によって違いはありますが、我が家のお節をご紹介します。
祝い肴・口取り
黒豆
まめまめしく、誠実に暮らせますように。
今年は、びえい農泊DX推進協議会でお付き合いのある生産者さんから、美瑛産の豆を購入しました。

かまぼこ
日の出を思わせる形から、めでたさの象徴。

数の子
ニシンが多くの卵を持つことから、子孫繁栄の願い。

伊達巻
巻物(書物)に見えることから、学問成就・知恵が身につくように。

田作り
昔、イワシを田畑の肥料に使っていたことから、五穀豊穣を願って。

きんとん
金色に見えることから、豊かな暮らしを願います。
今年は淡路島の生産者さんから届いたさつまいもを使いました。

昆布巻き
「よろこぶ」の語呂合わせで、喜び多き一年に。今年は北海道ニシンの昆布巻き。

焼き物・酢の物
海老
腰が曲がるまで長生きできますように。

紅白なます
紅と白の組み合わせで、家族の平和と幸せを表します。

煮しめ・山の幸
くわい
大きな芽が出ることから、出世・飛躍の象徴。
浦和の特産品「くわい」は、若谷真人さんの援農でいただいたものです。

れんこん
穴の向こうが見通せることから、先を見通せる一年に。

ごぼう
大地にしっかり根を張るような、安定した暮らしを願って。我が家のおせちは豚肉ゴボウ巻きです。

我が家のお節と重箱
一の重
黒豆・田作り・数の子などの「祝い肴」と、
きんとん・かまぼこなどの「口取り」を詰めます。
二の重
海老の焼き物、紅白なます、酢ばすなどの酢の物。
三の重
八つ頭やくわいなど、山の幸の煮しめ。

東京出身の我が家では、必ず八つ頭(やつがしら)を入れます。
親芋と小芋が分かれずに育つことから、「子孫繁栄」「人の頭に立つ(出世)」「末広がり」という縁起を担いでいます。
変化の時代だからこそ、
受け継がれてきた家庭の味や、食に込められた願いを大切に。
2026年が、皆さまにとって健やかで、実り多き一年となりますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
