今年10月、フランス大使公邸にて第6回パテ・クルート世界選手権アジア大会が開催されました。
この大会は、日本シャルキュトリ協会特別顧問、日本ホテル株式会社統括名誉総料理長 顧問中村勝宏シェフと、レストランパッション オーナーシェフ アンドレ・パッションさんが特別審査員を務め、フランス料理界を代表する7名ずつのフランス人と日本人シェフで構成された審査委員会による厳正な試食審査が行われており、フレンチ料理人のM1グランプリです。(漫才好きは年末、M1で盛り上がる♪)
出品された「パテ・クルート」には名前が書かれていないので、完成された料理のみで厳正な審査が行われ、優勝が決まります。
他のフレンチ国際大会は所属企業などのスポンサーがいないと出場が難しいのですが、街の飲食店で働く普通の料理人が参加でき、有名シェフへの道へ駆け上がることができる大会です。そして、この大会で日本代表になるということは、優秀で技術力の高いフレンチ料理人であることの証になります。
毎年、アジア大会12名のファイナリストの中から世界大会への出場が許されるのは1名なのですが、今年は僅差で準優勝だった「ア・ターブル」中秋陽一シェフも、リヨンで開催される世界大会へ出場が決まりました。
そう、コロナでホテル料理人が練習を積むことができなかった今年、都内飲食店オーナーが世界大会への出場を決めたのです!
フランス語で「肉の加工品」を意味する「シャルキュトリ」
おもにハム・ソーセージを指し、ワイン、チーズと並んで、フランスの食文化を代表する加工食品です。
そんなシャルキュトリの中で、テクニックが必要とされる料理が「パテ・クルート」です。肉をパテ状にして、パイ生地で包むのですが、パリパリの表面とは対照的に、しっとりとした中身に仕上げなければならず、切った時の断面も美しくなければなりません。型に詰める作業、火入れなどの工程は完璧な計算と技法が問われるため、料理人としての力量が分かる料理なのです。
「ア・ターブル」中秋シェフの店は神田明神の北側、オフィス街にあります。
ミシュランの星は無く、グルメ雑誌に登場する事もまだ少ないお店です。実際に食べてみたいなぁと機会を狙っておりましたが、ようやく伺うことができました。
コロナで当分フランスには行かれそうにもありませんが、ここは、日本のパリです!伝統的な技が光るフレンチを頂けたので、早速ご紹介しましょう。
まずはビールで乾杯、おつまみは
・生ハムとレモンクリームのビスケットサンド
・ズワイ蟹のエミエテ パートブリックのハーフパイプ
続いて、ボルドー赤ワインを楽しみながら、「パテ・クルート」の完成度と、美味しさに感激!
・「パテクルート」ホロホロ鶏 ピジョン 鴨 豚 付け合わせのキャロットラペは、オレンジ味
白子と菊芋(トピナンブール)は相性抜群
・鱈の白子 トピナンブールピューレ・チップス トリュフソース
ジビエとちりめんキャベツはフランス料理の定番。マカロニグラタンが美味。
・雉とキャベツ フォアグラ 根セロリピューレ ジャガイモのニョッキ トリュフ 雉のジュ マカロニグラタン
デザートはお酒が効いた大人の味で
・ガラス瓶に入ったクレームブリュレ アルマニャック風味
そしてコーヒーと一緒にミニャルディーズは宝石箱で提供
軽いおつまみ+お料理3品+デザート、コーヒー、小菓子、ビール・赤ワインをたっぷり楽しんで一人約13,000円です。一人より、2〜4人の方が食べられる種類が増えるので、オススメです。
パテ・クルート世界選手権は2021年1月25日に開催されます。
日本から、福田シェフ、中秋シェフのご活躍を応援しています。
<第6回パテ・クルート世界選手権アジア大会>
1er Prix / 優勝
福田 耕平シェフ
タカラ食品工業株式会社 ブッツデリカテッセン (東京都)
https://metzgerei-sasaki.takara-butz.co.jp/
2ème Prix / 2位
中秋 陽一 シェフ
ア・ターブル(東京都)
住所:〒113-0034 東京都文京区湯島3-1-1 木村ビル1F
交通手段:末広町駅 徒歩4分、御茶ノ水駅 徒歩6分、湯島駅 徒歩7分
営業時間:[月〜金]18:00~23:00 [土曜日・祝日]18:00〜22:00
定休日:日曜日