週末に行われた立教大学のホームカミングデー
今回初めてスタッフ側になったというのに、フードコートのリーダーを仰せつかりました。
思い返せば前職では、ガス屋としての本業にはあまり関わらず、機器開発や、大規模な展示会、プロモーションの担当になることが多かった私。会社の中ではあまり役に立たない特殊スキルばかり身について、潰しの効かない人間になってしまったと思ったこともありましたが、食イベントのプロジェクトマネジメントはしっかりと叩き込まれまれております。当時の私は、企画、関係部署との打ち合わせに1年以上の時間をかけていましたが、立教大学の職員さんがとても丁寧にお仕事をしてくださるので、2回の打ち合わせとメールと電話で相談して当日を迎えました。
さて、その2回の打ち合わせで確認すべき、フードイベントの企画運営の手順とチェック項目はこんな感じでした。
- イベントの目的、集客、規模の確認 →来場する参加者はグルメ志向で1000名超え
- 課題の整理(昨年の反省)→今年実現したいイメージ案を作成
- 予算・マンパワーの確認 →スポンサー探しの必要性
- パンフレットに盛り込むべき内容の確認 →メニュー、価格、シェフ選定
- 調理の場所 →目の前で調理しているシズル感を重視。メニューから、今回は屋外テントに決定
- 備品の確認 →費用を抑えるため共有できる備品、持参品をチェック。
- 当日設営、運営体制 →大学側からのご支援もあり、万全の体制に
- 集客・呼び込み方法 →例年より多くの来場者を!フードの充実を魅力的に発信(TVCM、ホームページ、SNS)
校友会の年最大のイベント「ホームカミングデー 」の課題は、10周年、50周年パーティが同時開催されているため、学食、松本楼の使える時間に限りがあります。屋台では地域立教会やレディースクラブが食事を提供しているのですが、ゆっくり食べられるスペースが少ないこと。素敵な往年の立教ボーイ&ガールの皆さまが、食事もできず、座れずに帰ってしまう人がいたこと。お子さん連れやがとても多い割には、子供向けの場所が足りないこと等、昨年の反省をお聞きして改善策を検討しました。
今回は9号館とマキムホールのスペースを利用しフードコートを計画。ここに来なければ食べられない美味しい食事が良いとの判断で、肉料理の達人、アデニアの入江シェフにご依頼をして、終日ラムチョップ、前菜、ワインなどを販売して頂きました。
信頼できる料理人に依頼できるかで、成功の7割は決まります。
応用力があって、どんな場所でも最高に美味しい料理が出せる料理人さんはそれほど多くはありませんし、イベントは様々なトラブルがつきもので、それでもなんとかやってしまおうという柔軟性が求められます。外部のイベント参加は、普段のレストラン厨房とは条件が変わってくるので細心の注意と、臨機応変な態度が求められます。
塩と砂糖を間違えたり、火力が思うようにコントロールできずに、苦労する事も。試食せずに提供して、お客様から味が変と言われて、慌てて40人分を作り直したこともありました。逆にイベント慣れすぎていて、スタッフさんに任せてしまうような場合でも、期待してきたお客様をがっかりさせてしまいます。
入江シェフは大使館イベントでもお墨付きの美味しさです。お店の味をそのまま出していただくため、臨時休業してスタッフ全員で参加していただきました。
イベントの規模から食数を計算し、必要な機器を計算できるのは、厨房設備士の資格と、厨房設備機器展を6年も担当していたおかげで、この部分をアウトソーシングせずに済んだので、時間と費用の削減に繋がったと思います。
また、会場内パンフレットは1ページを頂き、原稿はMLA豪州食肉家畜生産者事業団の三橋さんにスペシャルなラムバサダーメニュー紹介を作って頂きました。大学側が作るより、モダンでオシャレなオージー・ラムのイメージを統一したかったのが一番ですが、コスト、時間を考えても、慣れている人に作ってもらってイラストレーター入稿した方が断然早いです。時間をかければ良いものができる場合と、プロに頼んでしまった方が良いものがありますが、イベントの広告は手慣れたプロへ依頼がベストです。
煉瓦造りの建物と、緑が豊かな構内は、木目調のテーブルと椅子を並べたら、素敵なオープンカフェに大変身。大学構内にできたテントと仮設の厨房は、MLAさんからお借りした羊のオブジェやノボリ、ステッカーを付けたらとてもお洒落になりました。
抽選会の長蛇の列に並んでいた方が、あまりの美味しそうな匂いに、終わった後でまたラムチョップの行列に並んでしまったとアンケートに書いてくださいましたが、雰囲気がとても良く、くつろいで楽しそうに食事をしたり、校友同士でお喋りをされている姿に、こちらもとても嬉しくなりました。
用意した羊マスコット100個は小さなお子さんや、小学生が喜んでくれて、初めてのラム肉、美味しかった!と保護者の皆さんがアンケートを記入してくれました。
もちろん当日は、羊だけではありませんので、ニイミ先輩(河童橋のニイミ食器店)と岡本さん(小田急百貨店)の3人と、学生アルバイト6人で頑張理、全国の立教会から送られた日本酒の試飲会や、マグロの解体ショーも大好評でした。
最後に、校友会事務局の皆さまや、大学同窓会の皆さまは、どんな苦労も笑顔でスマートに乗り切ってしまう方ばかりで、息子もこんな大人になって欲しいと願う親心になってしまいました。
母校であり、保護者なので、4年間は頑張って働きます。でも、それ以上に楽しい時間を皆さまとご一緒でき感謝の1日でした!