2019年話題のテレビドラマといえば「グランメゾン東京」。フレンチレストランを舞台にしたドラマが高視聴率で盛り上がっていて、嬉しいですね〜。そもそも私がフレンチ好きになったのは、前職でフランス料理文化センターの担当をしてからです。繊細な調理技術や、サーヴィスの美しさ、食器、カトラリー、店内装飾まで総合芸術のフレンチは知れば知るほど興味深く、また多くのシェフが料理の美味しさを作るための調理技術について質問すると、テクニックを教えてくださいました。正直、フレンチフルコースは温度や時間をコントロールできる加熱、冷却装置が必要なので、家では再現が困難で、お店でしか味わえない料理ばかり。シェフとの話が弾み作り方を教えていただいても、一口ではなく、一皿を食べなければ本当の美味しさが分からないので、フレンチフルコースを頂く機会が増えていきました。
さて、日本人フレンチシェフで、今年も唯一ミシュラン三つ星となった「カンテサンス」は、ドラマの影響で一般の方でも、名前を聞いたことある人が増えてきました。岸田シェフのお料理は、スペシャリテ以外、毎回新しいお皿が登場しますが、先日、タイミングよく、テレビドラマ「グランメゾン東京」で放送されたメニューを頂いてしまいました。ユーモアや詩的なものが組み込まれた「カンテサンス」2019年12月のフルコースメニュー12品とワインをご紹介します。
到着すると、落ち着いたギャルソンが出迎え、席へ案内してくれます。全員が揃ったところで、白紙のメニューが配られます。読んでいる間に、冷えたゴールドのシャンパンが注がれ、日常を忘れさせてくれます。アミューズが次々と運ばれ、シェフの遊びココロのあるユーモアで皆が笑顔に。そして、テレビドラマと同じ白子の前菜と、ソムリエが料理に合わせて選んでくれたワインのマリアージュでうっとり。テレビドラマと同じ寒鰆の料理で意識が飛んでしまい、メイン料理でハッと気付いたら、最後は夢見心地のデザート4品です。
Sablé avec borain
アーモンドパウダーのサブレとボラコ
Soupe de Tardivo st langue de boeuf
タルティーボと牛タンのスープ
Assaisonement
塩とオリーブ油が主役 山羊乳の場ヴァロワ
Laitance de cabillaud st crabe
冷たい白子のポシェ 香箱蟹のソース
Ebi-imo frits et botan-ebi
海老芋のフリットと牡丹海老
Tarte au boudin-noir
ブータンノワールとリンゴのタルト
Sawara sauce aux oursins sarrasins
寒鰆 塩雲丹と新蕎麦のソース(トップ写真)
Porc Basque rôti
バスク豚のロースト セップ茸とケッパーのソース
Sorbet aux calvados et grenade
カルヴァドスのソルベとザクロ
crémet d'Anjou
クレームダンジュ
Galette aux Marrons
栗のガレット
Glace meringue
メレンゲのアイスクリーム
Brut Reserve / Bereche et Fils
シャンパン ベレッシュ ブリュット・レゼルヴ
2016 Domaine Dublere Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Chaumées
白ワイン フランスブルゴーニュ、コート・ボーヌ地区
Cote-Rotie Bassenon Domaine Yves Cuilleron
赤ワイン コート ロティ バスノン 2009
お見送りに出てきてくださった岸田シェフと記念写真を撮りながら、各自一番美味しかった料理についてお伝えし、笑顔で見送られ、最終電車に間に合うようにタクシーへ乗り込みました。ちなみに、私はメインのバスク豚が一番美味しかったです。でも...鰆、白子、ブータンノワールも最高に美味しいお料理でした!
2019年に行ったゴルフコンペや、2泊3日の温泉旅行の予定は、2020年フレンチのフルコースに変更してみてくださいね。私が広報企画部長をしている「全日本司厨士協会」に所属しているホテル、レストランを使っていただけると嬉しいです。
写真と詳しい解説はfacebookにアップしました。https://www.facebook.com/ffcnippon/