今、世界中が大きな試練の時にあります。一日も早く解決して欲しいと思いますが、フリーランスとして仕事をしている私の今の気持ちや、仕事の状況をご報告します。
感染症は蔓延が恐ろしいのですが、もっと恐ろしいのは人々への差別と偏見、そして感情的な行動です。それは感染症への恐れが拡大解釈され、人種差別、地域差別、職業差別など、普段は表に出ないような感情が人々の中に起こってしまうことです。
感染症と差別の問題については、学生時代に毎年ハンセン病に対する隔離政策について学ぶ機会がありました。愛楽園、全生園をボランティア活動で訪問し、元患者の皆さんのお話を何度も聞き、感染症はもちろんですが、その後の差別偏見の恐ろしさについて患者の皆さんから直接学ぶ機会がありました。
彼らは言います。最も愛する人、最も近い人から差別され、隔離される恐怖。そんなことを言うはずがないと思っていても、不安と危険の渦中にある時、人の心の奥深くの差別的な心理がムクッと顔を出してしまうことがあるのです。
感染症は、目に見えないので漠然とした恐怖がありますが、だからこそ知識と経験を踏まえて自分を律して行動できるかどうかが試されています。学生時代に知識として学んだことは遠い昔の話と思っていましたが、感染症が蔓延する恐怖は時代を超えて繰り返すのですね。現実の事になってみて、あの時に聞いた昔話と同じようなことが起こっていると感じています。
もう一つ、コロナの影響で困っているのは、イベントの中止や、延期を決定するための議論です。先が読めないことや、キャンセル料などの費用負担が発生するので、関係者全員の理解を得るのに苦労をしています。コロナ以前だったら、あり得ないことなのですが、不安な気持ちを周りにぶつけてくる人もいますし、信頼していた相手から驚く耳を疑う様な異論、反論が飛び出すこともありました。普段からそう思っていたからの発言なの?そこは既に議論して決定していることですよね?と言いたくなるような、延々終わりの無い議論が続いてしまうのです。何度も話を重ねて、丁寧な対応を心がけ、ようやく着地点を見つけることができて、グッタリです。きっと、様々な職場や家庭で、みんなストレスを感じながら仕事をしているのでしょう。そんな精神状態の中で、今後の方針を決めているのだと思うと、経済面だけではない心のダメージの大きさを実感しています。
コロナの影響が少なく助かったと思うのは、打ち合わせです。テレビ電話で会議ができる環境、メール、SNSなどを使えば、わざわざ直接会わなくても、ほとんどの仕事を完了させることができました。ただし、これは相手側の理解も必要で、IT、基礎的なコンプライアンスの知識、文章を書く力、仕事の進め方のレベル合わせができている相手だけです。ほとんど影響なく、スムーズに仕事が進んでいます。一方で、アナログ中心で、最新のIT技術を使えない(使おうとしない)、メールなど文章でのコミュニケーションを嫌がる相手とは本当にしんどいのです。これからの1年間、差がつくとしたら、自分のやりたいこと、できることが実現できるITスキルに大きく依存することは間違いありません。事業を続けるために、努力すること、変化することは重要です。変化を前提とせずに、嘆いているだけの人に対しては、手を差し伸べる必要があるのか疑問に感じています。一方、ITを使って変化に柔軟に対応しようとしている人は、どんどん前に出てくると思います。今この状況はとても不安ですが、今日よりいい明日を作りたいですよね。どんな時も人生を楽しみながら、社会の役に立てる方法を考えていきたいと思っています。
そして感染症は正しく理解し、行動していれば拡散を抑えることのできる病気です。食関連のお仕事をされていて、食中毒に対する日頃の衛生管理を学ばれている方であれば当たり前の手洗い、うがい、検温など、日々の衛生管理をしっかりと行っていれば良いのです。正しく恐れて、早く日常を取り戻しましょう!