先週末、白山事務所で息子の友達と壁のリフォームをしました。コンクリート打ちっぱなし風の壁紙を4人で貼って、初めてのD I Y体験です。少々不恰好ですが、雰囲気がガラッと変わりました。まだまだ作りかけの事務所ですが、少しずつ形にしていく時間は、とても楽しいひとときです。
その日は、とても暖かくて気持ちの良い日だったので、若杉先生、多美さんにお声がけいただいていた根津の「アキチノキチ」イベントへ行ってきました。
古い街並みの路地裏、3人の男の子達がおしゃべりしながら走っていくので付いていくと、白いシートを張った素敵な空き地がありました。駄菓子屋さんや、ゲームボード、キッチンカー3台。お子さん、ご家族、ご年配の方まで、たくさんの方が遊びに来ていて、下町の懐かしい賑やかさがありました。
思い出したのは昨年の夏、海外有名シェフのお店で閉店が相次ぎ、そこで働いていた方が京橋のキッチンカーで料理作ると聞き、お話を伺いに行った時のこと。正直、どんな顔をしてお会いしたら良いのだろうと不安だったのですが、今まで厨房で働いていたシェフがキッチンカーで楽しそうに料理を作り、お客さまとおしゃべりしている姿を見て、キッチンカーは、不思議とコミュニケーションを産む装置になっていました。
大手では、ハウス食品がキッチンカービジネスに参入するとありましたが、自由にお客さまのいるところにキッチンカーでお店を開くことができるキッチンカーは人と密にならずに交わることができる新しい形のシステムです。料理人にとっては、開業費用が安くて、場所が決まってしまう個店を開業するよりリスクが低く魅力的です。
そして、「まちづくり」側からのアプローチが、最初にお話した、武蔵野美術大学若杉研究室の「アキチノキチ」イベント。こちらでは、子供から大人まで、様々な方が自然と集まってくる賑わいを作る方法の一つとして、キッチンカーの魅力を体感することができました。
ところで、「空き地」って最近増えていると感じませんか?
建物が建っている方が、税金が安いと言われていましたが、自治体によっては防犯面や、不法投棄の温床になるための衛生的な面などから、問題視されるところも出始め、空き家等対策の推進に関する特別措置法(いわゆる空家法)の効果で、4年半で約7.7万物件の管理不全の空き家の除却等が進んでいるのだとか(令和2年4月時点)
*調査結果は、以下のURLにてご覧になれます。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html
さて、この「空き地」をどう活用するのか?
この解決方法の一つがキッチンカーだと若杉先生のグループは考えているそうです。「空き地」を順番に訪問して、街の賑わいを作るのです。キッチンカーなら、日本全国どこへだって、依頼・許可があれば伺うことができます。毎日外食する人はいませんが、時々キッチンカーが来てくれるなら、行こうと思う人は多いですよね。それに、飲食店オーナーにとっても、キッチンカーで料理を作りながら旅ができるので、楽しそうです。
百聞は一見にしかず、今週末まで根津で行われているキッチンカーイベントへぜひ。青空の下、街の子供・大人と一緒に偶然の出会いがあり、とても楽しい時間です。
<空き地にキッチンカーがやってくる! IN 根津 >
まちにある空き地の活用可能性を探る大実験!
12台のキッチンカーや4軒の屋台、ワークショップや創作ゲームなど様々なコンテンツが根津の空き地をハック!
日毎に変わる14日間
---イベント概要---
「アキチノキチ」 東京都文京区根津2-22-9
3/1(月) 〜3/14(日) 11:00-19:00
※入場無料・雨天決行
食のデリバリーが当たり前になった現代。
「食べ物がくるだけじゃ物足りない!」「キッチンごと来る未来があってもいいじゃない!」そんな思いからキッチンカーが家に来る未来を妄想して。
「食」と「まち」と「憩いの場」が混ざり合う新しい暮らし。
ご飯を食べるもよし、落書きするもよし、覗きに来るだけでもよし、新しい建物がたつまで空き地にそびえる秘密基地!子供も大人もみんなで本気の遊びを!
プロデュース: Exx、white squat
企画運営 : ねづくりや、teabreak
- team -
白塗り集団 white squat / 武蔵美建築チーム teabreak / 地域に根付く ねづくりや / モビリティカンパニー EXx