老舗料亭「菊乃井」二代目の長男、村田吉弘氏は立命館大学在学中にフランス料理修行のために渡仏しました。しかし、憧れの地で見たのは「日本料理もどき」の料理のひどさでした。村田さんはフランス料理を勉強するという考えを変えて、「本当の日本料理を世界に広げたい」と活動をし始めます。
そして2013年12月、村田さん等が努力された結果、和食がユネスコの無形文化遺産として登録されました。その半年後に出版された著書「儲かる料理経営学」は今でも飲食店の仕事をするときには、読み返して確認をしています。
冒頭の文章がこちら
「儲ける」とは「信者を作ること」
「儲」という漢字は「信者」と書きます。つまり、「儲ける」のは「信者を作るということ」
信者とは、「あーおいしかった。これで1000円は安いなぁ」とお客さんが得した気分になれば儲かったと思い、その店の信者になるのです。
~「儲かる料理経営学」「菊乃井」三代目 村田吉弘著 ~
さて、今回も味坊の梁さんのお話です。
前回は茨城県の畑や、味坊集団EC通販をご紹介しましたが、
コロナ禍でも積極的に攻め、次の手を打っています。
梁さんの場合は、チェーン展開ではなく、全ての店舗のコンセプトが異なる「支店経営」です。
最初は神田「味坊」からスタートします。美味しいものを安く、サラリーマンが喜ぶような価格で提供し、人気店になりました。雑誌dancyu(ダンチュウ) の表紙を飾るなど、人気店として不動の位置をキープするようになると、神田から2駅先の御徒町へ拠点を移します。味坊鉄鍋荘(湯島)、羊香味坊(御徒町)、老酒舗(御徒町)、香辣里(三軒茶屋)、吉味東京(足立区)と開業します。
どのお店でも、素材は料理に合うものを厳選し、自ら畑で育てた野菜や、自分で作った漬物も使っています。
料理人は、中国から、確かな腕を持った人を選び、中国東北地方の家庭の味を再現しています。どこのお店へ行っても、「味坊」だとわかる安心感があります。無化調でスパイスが効いた、身体に優しい味です。
だから、味坊の信者になると、つい他の店にも行ってみたくなるのです。
ラム串は5本1000円。サイゼリアと同じ値段!とインターンシップ山下くん。
でも、大きいし、味も美味しい。得した気分になってしまいます。
ラム肉水餃子だってぷるんぷるん。黒酢を軽く付けて頂きます。
7月から東武百貨店の地下1階11番街でお弁当と冷凍の餃子やラム串、ラムチョップを販売しています。東武百貨店では1200円で10個入り。パクチー入りを見て「これ買う!」と河西さん、藤原さん。自宅でプロが作った手作り水餃子を食べられます。
EC販売は苦戦している飲食店も多いと聞きますが、コロナ禍でもデパ地下という、売り上げの比較的落ちにくい場所に店を構えてブランド価値を上げ、Twitterやインスタグラムなど、SNSで積極的に呼びかけているので、お店に来る女性客は、通りすがりではなく、SNSで見たからここへ来たと言います。
百貨店、そして味坊もWin-Winの関係です。
箱を作れば、儲かるのではありません。
信者がたくさんいるから、儲かるのです。
神田は遠いけど、埼玉県の玄関口「池袋」の近くに住んでいる、味坊信者はたくさんいるのです。
近々オープン予定の新しい代々木八幡のお店は、出来立て点心のテイクアウトもあります。
駅前なので、そのまま店で食べるのもよし、持ち帰って家で食べるのも良し。
梁さんの勢いは止まりません。
次は海外進出かしら?(笑)
オリンピックで「GYOZA」は世界中の人が美味しいと思う「日本料理」になってしまったので、梁さんのラム肉GYOZAは世界を席巻する日も近いかもしれません。
まだ食べていない方はぜひ!
直販ECサイトはお得ですよ。
https://www.ajibo.jp/category/15/