私がホテル向けに提案したグリーンミート(植物肉)のメニューが商品化されて2ヶ月経ちました。緊急事態宣言でお客さまが少ない時期、かつ外国人利用客はほとんどいない時期だったのにも関わらず、ランチ・ディナーの5%で植物肉メニューが選ばれたそうで、東京でも、海外と同じようにファッションで植物肉メニューを選ぶ人が増えていることを実感しています。
そんな中、和食でヴィーガン懐石を作る料理人がいると伺いイベントに参加してきました。2021年のトリップアドバイザーの高級店部門で最優秀賞を受賞し、世界第3位(日本1位、アジア1位)にランクインした「伊勢すえよし」田中佑樹さんです。
コロナは外食産業に大きな打撃を与え、業界で多くの方が苦しんでいますが、一方でフードロスや、不健康な食事を是正し、食生活を改めるような動きが加速しています。社員食堂でミートレスデーが始まったり、コンビニでも当たり前のように植物肉の商品が並んでいます。
そんな新しい風が吹いていることにいち早く気付き、素晴らしい感性と調理技術で挑む30代の田中佑樹さん。
まだ未熟と謙遜されていましたが、テーブルに置かれた田中さんのメッセージと、お料理は素晴らしく、食材については、生産者の写真を見せながら詳しい解説があり、三重へ食材旅の気分も味わえました。
この感動は唯一無二で、TripAdvisor1位という称号も納得です。
次回は9月26日(日)、毎月最終日曜日に開催されますので、ご興味ある方は予約してくださいね。
店名:伊勢 すえよし
https://www.facebook.com/isesueyoshi
住所:東京都港区西麻布4-2-15 水野ビル3階
営業時間: 17:00-23:30(最終入店20:00)
電話番号:03-6427-2314 完全予約制
*現在は新型コロナウイルス対策のため行政の指示に則った営業時間です。
以下、田中さんのメッセージをご紹介します
SUNDAY VEGAN CHALLENGE
週末菜食のススメ
伊勢すえよしが目指す、未来
「持続可能で豊かな和食を30年先につなぐ割烹店を目指して」
伊勢すえよしがオープンして5年が経った2020年。自分の料理と食材の生産者、お店に来てくれるお客様と向き合う中で、食に対する価値観が大きく変化していった。
そして、その時を見計ったかのように訪れたコロナ禍。営業自粛を余儀なくされ「未来」について考える時間」を十分過ぎるほど与えられた私は、
自分や家族の未来と、和食の未来と、地域の未来にいついて考えた。
当初は懐石料理とサスティナブルの両立をイメージ位することが難しかった。
なぜなら懐石料理では「御馳走(全国を走って集められた特急品)」を求められるから。
しかし、伊勢すえよしは元々、「三重の食材を余すことなく使う」ことをベースにしてきた。取引している生産者も環境問題や、食の未来に情熱を持っている人がたくさんいる。
これなら両立できる。長い時間が掛かったが、やっと決断できた。
伊勢すえよしの料理のクオリティは今まで通り保って行きながら、持続可能な食材と、よりエシカルで環境負荷の少ないスタイルを追求していきたいと思う。
30年後、自分が還暦を迎えたころ、豊かな食材を使って懐石料理という文化に携わっていられますように。そんな願いを込めて、このような新コンセプトを立てました。
今回のイベントはその決意の一端として企画いたしました。まずは「持続可能な和食」のための行動をと勇む余り、未熟な箇所も多いかと存じますが、
本日ご参加の皆様と共に、「美味しい恵み」を未来に繋げていきたいと願っております。
ビーガン懐石 献立
秋の焼き茄子
八寸
自家製蒟蒻
無花果揚げ出汁
じゅんさいと滑子の涼湾
南瓜利休焼
翡翠氷
変わり団子の観月盛
玉蜀黍御飯
フォンダンかぶせ茶 デザート
田中さん、ありがとうございました!また伺いますね。