立教大学2年粟村夏向さんの記事です。ビジネスパーソンからファミリーまで、幅広い層が利用する大崎の地で、外食事業を行う「ダイヤモンドダイニング」と、フードテック企業「トレタ」が今までの飲食店の常識を全て捨てて、新しい時代にフィットしたこれまでにない飲食店をつくろうとタッグを組み、誕生した「焼き鳥 IPPON」。「飲食店経営」「ITシステム」というお互いの強みを最大限生かし、ゼロベースから新たな飲食店のカタチを模索し、日々進化し続けている「焼き鳥 IPPON」の佐々木様、長瀬様、古賀様にインタビューさせていただきました。
以前より、中価格帯の居酒屋、焼き鳥ブランド市場が苦戦しているという状況から、ブランディングのし直し、新たな試みをする必要があると考えていた矢先、新型コロナウイルスの感染拡大という事態になってしまいました。酒類提供の自粛や時短営業を強いられ、通常の営業もままならない中、「新たな飲食店のカタチを」と生まれたのが、「焼き鳥IPPON」です。
この「焼き鳥 IPPON」の1番の特長、そして最大の魅力は、注文から会計まで、全て自身のスマートフォンひとつで完結するということです。席に着くと、まずはQRコードを読み取ります。そしてメニューが表示されて注文…、の前に「ニックネーム」の登録が必要になります。「なぜニックネーム?」と疑問に思われるかもしれませんが、この登録が後の食事の楽しさをアップさせるポイントになっているのです。登録をしたら、料理の注文です。この注文も、ただ選択するだけではありません。料理もドリンクも、自分好みにカスタマイズすることができるのです。
例えば、「わたしのサラダ」。通常だと、大皿に盛られたサラダを各自取り分けることが多いですが、このサラダは、葉物野菜をベースに、トマト、ミックスビーンズ、パクチーなどのトッピングやドレッシングを自分で選ぶことができます。これもスマートフォンで行いますが、トッピングを選択するごとに、画面上のサラダにもトッピングが同じように追加されていきます。どんなサラダにするか迷う時間もワクワクしながら楽しむことができますよ!
注文し終わると、料理が運ばれてきます。ここで始めに登録した「ニックネーム」の意味が分かるのです。
「○○さーん!お待たせしました!」
ニックネームを呼びながら、渡してくれるのです。少し恥ずかしい気持ちになりますが、この呼びかけひとつで、スタッフの方との距離が縮まります。これも「焼き鳥IPPON」の新たなサービスのカタチのひとつとなっています。スマートフォンひとつで注文から会計まで行えるシステムを導入していることで、今まではこだわることが難しかった部分に時間を割くことができるようになったそうです。そのひとつがお客様とのコミュニケーションです。今まで注文・会計に費やしていた時間でのお客様との会話は、このスタッフとまた話したいというようなリピーターにも繋がっているそうです。
このようなシステムの導入は、スタッフの働きやすさにも繋がっています。注文、会計といった覚えなければならないことが減ることは、新しいスタッフがすぐに活躍することができる場であるということになります。実際伺った時にも、働き始めて3日目の方が、「お客様とコミュニケーションがとれることが楽しい」と笑顔で活躍していました。このシステム導入は、「飲食店で働くことは辛い」といった印象をも変えていくのではないでしょうか。
お互いの強みを生かし、「新しい時代にフィットしたこれまでにない飲食店を」と誕生した「焼き鳥IPPON」。お客様の「注文する楽しさ」の実現だけでなく、働くスッタフの「接客する楽しさ」も実現しているという点で、「新たな飲食店のカタチ」を体現しているのではないでしょうか。取材の中での、「今後もアップデートを繰り返していく必要がある」との言葉が印象に残っています。理想の外食体験を目指し、進化を続ける「焼き鳥IPPON」に注目です!
「焼き鳥 IPPON」
住所:東京都 品川区大崎1-6-5 大崎ニューシティ5号館2F
電話番号:03-5436-2380