立教大学経営学部インターンシップ生の粟村さんと取材しました。
埼玉県岩槻に昨年オープンした「にぎわい交流館 いわつき」の1階にある「ヨロ研カフェ」。ガラス張りの外観とウッド調の店内に加え、テラス席も設置してあり、とても明るく、開放感のあるカフェとなっています。
駅から徒歩10分、決して便利な場所ではありませんが、元市役所の場所で駐車場も多いので、平日の昼前から、満席になるほどの賑わいのあるこのカフェは、埼玉県特産「ヨーロッパ野菜」をたくさん使用した料理を堪能することができます。
埼玉県が「ヨーロッパ野菜」の名産地ということをご存じの方は少ないかもしれません。
イタリアンや、フレンチレストランの多いさいたま市。しかし、「ヨーロッパ野菜」は日本であまり生産されておらず、手に入れることが難しかったので、地元レストラン「ノースコーポレーション」が「地元のさいたまで作れないか」との声から、さいたま市の若手の農家が「さいたまヨーロッパ野菜研究会」を発足し、栽培を開始しました。高温多湿が苦手なヨーロッパ野菜を日本で栽培することは難しく、栽培できるのはごくわずかの農家だけだったそうですが、種苗会社のトキタ種苗とも協力し、品質も収穫量もだんだん増えてきています。
現在では、約70種類のヨーロッパ野菜を、地元のレストランや、市内の小中学校へ出荷しています。さいたまで生産した「ヨーロッパ野菜」を、地元のレストランや給食で使用し楽しんでもらえる、このような「地産地消」の形が実現しています。
そんな「ヨーロッパ野菜」をふんだんに使った料理が楽しめるレストランのひとつが「ヨロ研カフェ」です。「ヨロ研カレー」や「ビーツのパンケーキ」など様々なメニューがありますが、今回は「ヨロ研野菜のワンプレート」をいただきました。ケールやゴルゴ、海老がのったパワーサラダやミネストローネ、カリフローレやコールラビがのったお肉料理など、見た目も鮮やかなヨーロッパ野菜の素材の味を活かした料理を楽しむことができます。また、デザートには、秩父で作ったオリジナルジェラートもいただくことができます。バジル、ルージュ、イエロープラムなど、珍しいフレーバーがたくさんラインナップされていますよ!
「ヨロ研カフェ」には、野菜の直売所も併設されており、月・水・金曜日に、直接農家の方が届けてくれるそうです。「地域産を地域で消費する」というサイクルがあるからこそ実現されているシステムです。直売所で販売されている新鮮な野菜に、もし売れ残りが出てしまってもカフェで細かく刻んで料理に活用することができます。
さらに、レトルトのミネストローネに加工するという活用も行っています。このミネストローネは、規格外野菜の有効な活用事例として、農林水産省主催の「フード・アクション・ニッポンアワード」で特別賞も受賞しています。トマトの酸味が強すぎないこのミネストローネは、老若男女問わず楽しめる美味しさになっていました。
地元の若手農家が生産した「ヨーロッパ野菜」を、地元のシェフが美味しく調理することで「地産地消」を実現し、「ヨーロッパ野菜」をさいたまの新たな食文化となるよう取り組んでいる「ヨーロッパ野菜研究会」。「さいたま=ヨーロッパ野菜」、まだ認知度は高くありませんが、ここでの食事をきっかけに「さいたま産のヨーロッパ野菜」を楽しんでみませんか?
店名:「ヨロ研カフェ」
住所:埼玉県さいたま市岩槻区本町6-1-2にぎわい交流館いわつき1F
電話番号:048-720-8512
http://north.co.jp/yoroken_caffe
「さいたまヨーロッパ野菜研究会」
電話番号:048-606-9030