2023年6月3日4日、台風一過の青空の下、田植えを行いました。
東京都国立市西野農園の支援は3年目になり、念願だった休耕田を復活させることができ、美しい田んぼの景色が復活しました。
なぜ、私がボランティアでこの活動を行っているのか?
若い生産者には、持続可能な農業を理解し、支援する地域コミュニティが必要だからです。
鎌倉時代から300年以上続いている農家が多い東京都。
農地を長年耕していると、美味しい作物が育ちます。
私は日本全国の生産者に会いますが、東京都の野菜が立派で美味しいのは、真剣に農業に向き合っている生産者がいるからだと気付きました。
しかし、東京の生産者は一人で、後継者も無く農業をしていることが多く、その方が亡くなると相続が発生し農地が消滅。東京都の農地は30年で半減しました。
人口減少が進んでいること、東京への一極集中を避けたいと思う政策が進む中、東京都もこれ以上生産者・農地が減らないよう、様々な取り組みをしています。
美しい景観と、万が一の防災時の逃げ場になる農地を守って欲しいと切に願っていますが、
生産者は農業だけでは東京で生活できる収益が得られないこと、田んぼを維持するには人手がかかることが課題です。
50年後、100年後も、暮らしの中に美しい田園風景が残っていたらいいなぁ
夢みたいな話ですが、私が動けば理想に近づくような気がしていて
東京都農林水産振興財団の仕事だけでは、生産者の日々の活動を支援できないため、
ボランティアで「東京お米サロン」をスタートさせて、西野農園を支援しています。
今年は、地元企業のFSX株式会社の皆様、
そしてGifte!の体験プログラムで、
都会っ子たちが会える農家として、西野農園の農業を持続可能にできるか、チャレンジをしています。
【FSX田んぼオーナーの挑戦】(藤波克之社長が書いてくださった文章です)
地元国立市で創業300年以上の西野農園さんを支援する「東京お米サロン」のプロジェクト。今年のFSXは、西野農園さんの休耕田を活用させて頂き、東京米の収穫に向けて取り組んでます。
快晴の昨日日曜日は、前週日曜日の「泥んこ田おこし」に続いて、FSX関係者で田植えを行いました。
二週に渡って、延べ110名以上、うち約60名の子供達が参加をしてくれました。
前週の田おこしでは、FSXの人事研修でお世話になってるアンリーシュ武田さん主催の泥んこラグビーが大盛況。
私も息子、娘と一緒に泥まみれになりました。
嬉しい事に、入社2年目−3年目の若手女性陣が実行委員に名乗り出てくれて、FSXとしても良いチームビルディングになりました。
次は、案山子作り、秋の稲刈りと続き、最後は参加してくれた子供達のSDGsへの取り組みの発表と続きます。
西野農園西野さん、東京お米サロンの石川史子さんはじめ、協力してくれた関係者の皆さんには心から感謝申し上げます。
そして、Gifte!の体験プログラムについては、インターン生の森谷さんのレポートです。
1歳から11歳までの30組の親子と一緒に、全4回のプログラムで稲刈りや収穫祭まで実施します。
【Gifte!】お米と野菜のいいとこどり!老舗農家の田んぼ&やさい畑体験
https://www.gifte.jp/701BV000000A5BU
田んぼは、あらかじめ西野さんが代かき(田んぼに水を入れ、耕運機で土の表面を平らにする)をしてくれました。
台風の影響で前日に大雨が降りましたが、川からの採水口は止めておき、田植えに大きな影響はありませんでした。
6月3日(土)午前の部が雨で翌日に順延になったこともあり、土曜日の午後は40名近くの親子の皆さんにお越しいただきました!
まずは西野農園の畑を見学。西野さんの説明を受けながら、大きな野菜を見つけたり、虫取りをしたり、親子で畑の風景を楽しんだりと、それぞれ思い思いに自然と触れ合っていました。蝶々やカエルをすぐに見つけて教えてくれる、子どもたちの新鮮な目線に驚かされました
トラクターに乗って記念撮影も。普段できない体験で、子どもたちも西野さんも楽しそうでした。
そして、いよいよ田んぼに入ります!
不安定な足場に緊張気味だった子どもたちも、気がつくとTシャツまで泥んこになるくらいに大はしゃぎ。
田植えも最初は(私含め)探り探りでしたが、「苗が浮かないようにしっかり植える」「ジグザグにならないように」「土をならしてから植える」など、西野さんのアドバイスを聞きながらすぐにコツを掴み、皆でテンポよく目標の分を終えることができました。
田植えが終わり、水路で足を洗っているときの達成感あふれる雰囲気や、帰っていくときの皆さんの笑顔が印象に残っています。
今年の体験は「1回きりの体験ではない」ということが大きなポイントだと私は感じます。
1回きりだと「楽しかったね」で終わってしまうものが、長い期間回数を重ねることでより立体的な記憶になり、農園を囲む深い関係性も生まれます。
何より、「また会える!」と思えることが、お手伝いをしている私たちにとっても励みになります。
次回も、皆さんのどんな表情が見られるのか、とても楽しみです。
★次回は6月24日、野菜の収穫体験&生き物観察です!
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援農にご興味のある方は、東京お米サロンのWEBサイトをご確認いただき、メールをお送りください。
https://www.tokyo-okome.com/