先日、フランス大使館公邸で行われた「故・服部幸應氏 フランス農事功労章コマンドゥール叙勲式およびその功績を称える会」に参加させていただきました。
服部幸應先生は、「食育」の第一人者であり、2005年の「食育基本法」の成立に尽力、農林水産省の「食育推進評価専門委員会」の座長を務めるなど、長年にわたって国内での食育の普及に取り組まれていました。フランス農事功労章コマンドゥールは最高位であり、MOMAJ20周年と合わせて、盛大にお祝いしなければと皆さまがお話ししていたそうです。
フランス農事功労章 MOMAJとは
農業・水産大臣より与えられる勲章のひとつで、1883年に創設されました。農業・水産省が、フランス農産物対外輸出、外国市場での販売促進、および フランスの食文化の普及に特に功績のあったフランス人や外国人に授与する勲章で等級は、シュヴァリエ Chevalier、オフィシエ Officier、コマンドゥール Commandeurの3段階があります。100名近い、日本人が農事功労章を受勲しています。
テロワールアカデミー部会によるワイン・チーズ・シャルキュトリの食事会&セミナー、技術・情報部会による技術伝承料理講習会(東京および各地)、菓子講習会(東京)の開催、食育部会については、味覚教育指導者養成講座など、多種多様な活動を実施しています。東京ガスは長年MOMAJの活動を支援していたので、私も業務用厨房ショールーム、フランス料理文化センターの担当としてお手伝いをしていました。
また、植物肉「グリーンミート」に興味を持っていただき、服部先生の動画に宮澤亮さんが出演をさせていただきました。新しいものに興味を持って、積極的に調べようとする姿勢や、長所と短所を見抜く鋭い視点は大変勉強になりました。この時、お世話になった服部学園の皆さまとのご縁は今でも続いていて、美瑛につながっています。
https://www.hattoridiner.jp/columns/detail/153
フランス料理のコンクールやガラディナーでお会いすることも多く、三國清三シェフや、上柿元勝とお話をさせていただくことも多々ありました。服部先生のおかげで、巨匠シェフたちとの距離もグッと近く感じることができました。石川はフレンチ巨匠に可愛がられているよね、と王先生からも言われますが、同窓の服部先生のおかげです。
食材プロモーション活動、ホテル向けの展示会など、私も服部先生に負けず幅広く動いているのですが、ほぼ全ての食業界のイベントには服部先生が来ていて、「僕には休みがないんだよ」と言いながらも、参加者との交流を楽しんでいるお姿をよく拝見しました。
そして、私たちが食育の分野で悩んでいたり、何を教育すべきかアドバイスを求めると、ハッキリと道筋を示してくださる羅針盤のような存在でした。
服部幸應先生のおかげで、フランス料理と食育、地方創生の取り組み方を具体的に学ぶことができました。同じ立教大学を卒業し、フランス料理と食育の分野で仕事ができたことを光栄に思います。
天国で、私たちのことを温かく見守っていただけたら嬉しいです。しっかりと先生の意志を継いで、後進の育成に取り組んで参ります。
服部先生のご家族の皆さまともお話ができました。本当にたくさんの仕事でご一緒させていただき、20年以上長きに渡りご指導を頂いた事に感謝をお伝えすると共に、先生から教えて頂いたことをしっかりとバトンを渡さなければと身が引き締まる思いでした。
フランス大使館公邸に集まった日本のトップシェフの皆さまやフランス料理関係者の皆さまと再会の機会を頂けた事に感謝致します。