石川は宮崎県高鍋町農泊推進アドバイザーをしています。黒木町長は立教大学の先輩であり、焼酎ブームの仕掛け人として飲食業界では知らない人はいない方です。光栄なことに共通知人の大学関係者からご紹介いただき、今年度から高鍋町のアドバイザーをしています。
高鍋町をご存知の無い方が多いと思いますが、縄文時代からの歴史と文化がある素敵なところです。高鍋城を中心に栄えた城下町で、文教都市、農業大学校と農業高校があり、花園出場のラグビー名門校、高鍋高校があります。
「武」より「文」を重んじた”好学の士"と称される高鍋藩主たち。その国づくりの歴史は、人格育成を大切にしてきたそうです。だからこそ、日本の政治、経済、文化、産業などの様々な分野で名を残す、数多くの人材を輩出してきました。これが、高鍋が,文教の町"と呼ばれる由縁です。
高鍋町歴史総合博物館で、高鍋町の歴史を学ぶことができます。2024年12月にリニューアルし、「高鍋町二の丸文教歴史館」として生まれ変わりました。クリエイティブディレクター梶友宏さんの素晴らしいデザインで分かりやすく、印象的な施設です。ぜひ訪ねてみてくださいね。春になったら桜の名所です。
今回、農泊事業として、協議会設立のための準備委員会を開催しました。
高鍋町の生産者や商工会、学校関係者の皆さまと農泊でやってみたいことをディスカッション。農業、商工業、学校、消費者それぞれが、もう少しこうなったらいいのに、と思うところの解決策を農泊で考えていきます。例えば、地産地消に取り組みたいと思っても、どんな野菜があるのか、飲食店は分かりません。それならば!と生産者と飲食店、学校関係者が直接会話を始めると、オーガニックに取り組む素晴らしい生産も多く、もっと美味し料理が生まれるきっかけ作りになります。
地域の悩み事が、異業種間コミュニケーションで解決できることを経験すると、農泊だけではなく、地域課題の解決や、町のイベントをもっと面白くしよう!と動き出す人が出てきます。そうすると町に活気が出てきて、楽しい町になっていきます。小さな成功体験の積み重ねが幸せを作る農泊って、難しくもないですし、お金もそれほど掛かることではありません。地域課題を解決する素晴らしい仕組みです。
高鍋町は、宮崎県で最も小さい町だそうですが、コンパクトに飲食店や商業施設があり、自転車で生活できるため、隣町で働いている人も、実際に住む場所として高鍋を選ぶ人が多いそうです。
さらにGoogleで4.5以上の飲食店が16店以上。夜のはしご酒が楽しい街で、統計データを見ていても半数以上が一人旅で、昼は仕事やサーフィン、夜は街でお酒を楽しんでいる人が多いところです。
昨年12月21日放送のテレビ番組「アナザースカイ」では、黒木本店の社長が、韓国の人気俳優パク・ソジュンがクリエイターと尾鈴山蒸留所でウイスキー「26」を製造、販売。私も大人気となったまろやかで香り豊かなウィスキーをいただきましたが最高です!
東京から飛行機で1時間半、特急電車に乗ったら、空港から約30分で高鍋駅に着きました。近い!!!もっと観光で遊びに来てくれる人が増えたらいいなと思います。
翌日は、宮崎県の「みやざき有機農業拡大加速化事業」のツアーに高鍋町役場の方とご一緒させていただきました。東京から料理人が6名、高鍋町ベリーファームの有機JASいちご農園を視察しました。高鍋町ママンマルシェの敷地内にあり、いちご狩りや、地域の農産物、人気のお土産「ごぼち」等を購入することができる素敵なお店です。
いちごを生産する時、甘いので虫が付かないように農薬を使用することが多く、有機JASの認証を取るのは困難と言われていますが、この町はオーガニックヴィレッジ宣言をしています。生産者と行政が一体となって、有機JASを推進している町だから、有機JASのいちごが作られています。
小さなことかもしれませんが、難しいと思っていることに挑戦する高い技術力のある生産者がいて、身体に安心な農作物を作っているこの町に住みたいと思う人が増えていることを実感します。
宮崎県のオーガニック農産物は、2月上旬、東京の料理人の元に運ばれてきました。
渋谷のハイアットハウス16階にあるレストラン「MOSS CROSS TOKYO」で開催されたイベントで、福島シェフに使っていただくことができました。高鍋で食べたいちごが、東京の夜景と共にあることが嬉しいです。ご協力いただいた関係者の皆さま、物流、商流を繋いでいただき、本当にありがとうございました!
第18回九州男児女児会は、MOSS CROSS TOKYOの井上さん主催です。
高鍋町の有機JASのいちごは、香りが良くて、生クリームに合う程よい酸味としっかりとした甘みと味わいがありました。色、形もキレイです。まだ生産が始まったばかりなので、今後、東京の料理人、消費者の皆さまにも届けられたら嬉しいですね。