エスキスは銀座の2つ星フレンチ・グランメゾン。優雅な雰囲気で、パリの最新トレンドを感じることができる抜群に美しい料理でした。以前は予約が難しかったのですが、コロナの影響で8月のお盆の時期でも席がまだ空いているそうです。
東京フレンチを楽しむなら、今です!
Lionel Beccatシェフはフランス、コルシカ島生まれ。南フランスのマルセイユで育ち、20歳を過ぎて料理の世界に⼊り、日本のトロワグロでエグゼクティブシェフを5年半経験した後、2012年エスキスのエグゼクティブシェフになった方です。カメラマンとしても有名で、その腕前は、銀座で個展が開かれるほど。アーティストとしてのマルチなセンスを感じました。
今回ご紹介するのは、夏の暑さに爽やかな風を感じる1万円ランチコースです。
<コース内容>
グラスシャンパン、ミネラルウォーター
前菜3品、魚料理、肉料理、
プレデセール、デセール、コーヒー&小菓子
お土産
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まずはロゼ色のシャンパンで乾杯!香り豊かで上品な味わいです。
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いただいたメニュー表には
シェフの書いた詩のような文章とサインがありました。お料理にはそれぞれ、キャッチコピーのようなタイトルがついていて、文学的です。
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「変化」
からすみとスイカのマリネは、マガオペッパーとバジルでオリエンタルな香りです。Lionelシェフはアルジェリア人とイタリア人の両親を持つフランス人だそうで、繊細さと優美なお料理の中に、アフリカの大地と、イタリアらしい真っ赤な情熱を感じました。
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からすみとスイカのマリネ
可愛らしい見た目ですが、スパイシーでシャンパンによく合います。
「収穫」
今、収穫の時期を迎えているモロッコインゲン(豆)に
イタリアプーリアのチーズ「ブッラータ」
ホッキ貝・ハマグリとそのジュで頂きました。
アジアの様なヴァンジョーヌ風味 シェリーヴィネガー風味のエシャロットがいいアクセントです。
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モロッコインゲン(豆)、ブッラータ
赤ワインはシェフ ソムリエ 太田賢一さんに選んでいただいたボルドー
太めのボディですが、飲み口は爽やかで、香りが豊かです。野菜中心のお料理によく合いました。
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フランス ボルドー コート・ド・カスティヨン
「幾何学」
生のとうもろこしは甘く、烏賊とまこもたけには、焼いたとうもろこし・生姜・マールのコンディメントが添えてあり、ピンクペッパーが可愛らしく。そこへ熱々の鶏ブイヨンを注ぎます。香りがふわっと立ち上がり、食欲をそそる一品
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烏賊、まこもたけ、生のとうもろこし
フーガス
南仏プロヴァンスを発祥とするパンで、パリッと香ばしく焼いています。今回は、ライ麦を混ぜた香り豊かな黒パンで、ローズマリーが練り込んであるドーナツ型の大きなサイズでした。
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皮が香ばしくて、エスニックな香りのする料理によく合いました。
「儚さ」
美しいものは儚いですね。早朝にしか咲かない花ズッキーニを、同じく旬のトマトのフォームで見事な一品に。
キンキ鯛(根室)のうろこ焼きはサクサクとした皮と水分が多めのジューシーな白身が対照的で、神業のような火入れ。ソースは透明な「梅酒ときゅうりウォーター」です。左上のパリッとローストされた花ズッキーニの真ん中の泡はトマトエッセンスのフォーム。きゅうりはミント風味が爽やかで、これは自宅でもトライしてみようかなと思いました。ソース状の内臓のパテとUFOズッキーニの相性が抜群でした。
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きんき、花ズッキーニ
「香りの記憶」
フランス・シストロン産のキャレダニョー(骨付き仔羊)に「よもぎ」とフロマージュプランのペーストを合わせています。
ウイキョウ(フェンネル)エチュヴェ(蒸し煮)は魚料理の定番ですが、あえてラム肉に合わせて、香り対決。水分多めの蒸し料理にすることで、食感がぴったり。違和感を全く感じませんでした。野菜は長野・佐久市でフランス人が育てている野菜を直接仕入れているそうです。日本人が育てている野菜とは少し野菜の大きさ、質感、香りが違います。シェフ直接取引なので可能なのだと思いますが、これはフランスから野菜のタネを仕入れているかもしれません。
自家製魚醤とアーモンド・シャルトリューズ(薬草系リキュール)の風味
ウイキョウのサラダ フムスのペースト アヴォカド
手を洗うためのフィンフガーボールにはお茶が入っています
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子羊・よもぎ
「愉しみ」
デザート1皿目はレストランのデザートらしい一品。ふわふわのメレンゲに、レモンクリームクランブル(甘くてサクサクしたパン)。
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柔らかくてフワフワのメレンゲ
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「調和」
パナナとピーナッツアイスの調和は、味だけではなく、色や高さのある盛り付けにも効果を発揮。カンパリ風味アンディブのクルスディアン 甘くないチョコレートのビスキュイ チョコレートクリームが落ち着いた雰囲気の大人のデザートに仕上げています。
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パナナ ピーナッツ
エレベーターホールでのお見送りでは、
Lionelシェフが不在で、Ugoシェフが挨拶に来てくださいました。
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今回、ESQUISSEランチコースの中で、一番お安い10,000円を予約
赤ワインを追加したので、15,000円でしたが、十分満足度の高いコース料理でした。
席はゆったりとしていて、他のテーブルとのソーシャルディスタンスは守られています。ウイルスブロック「VB」おしぼりや、消毒アルコールがテーブルに置かれていて安心して食事を楽しむことができました。
実は1年くらい前、ベガシェフご本人とお会いしたことはなかったのですが、共通の知人も多く、私のinstagramをフォローしてくださったことで、知り合ったのですが、ようやく念願叶ってお店に伺うことができました。
予約したときは、何も言わなかったのですが、バレバレで(笑)帰り道にスマホをのぞいたら、ユーゴシェフにフォローされてました。
ウイキョウやズッキーニを育てていて、instagramにアップしている美食家なんて、そんなにいませんしね(笑)
お土産にいただいたお菓子も、とても美味しくて家族と一緒に楽しみました。
また伺いたいお店が一つ増えてしまいました。ごちそうさまでした!
店名:ESQUISSE エスキス
住所:104-0061 東京都中央区銀座5丁目4-6 ロイヤルクリスタル銀座9F
TEL: 03-5537-5580
営業時間:
Lunch 12:00〜13:00 (L.O.)
Dinner 18:00〜20:30 (L.O.)
定休日:なし