「埼玉ベルエポック製菓調理専門学校」教育課程編成委員会に参加しました。専門学校の中で認可を受けている学校は外部の業界有識者から意見を集め、教育内容へ反映させる必要があります。私は昨年から委員として参加しています。
コロナで就職先でのニーズが大きく変わることも予想されるため、どのような教育をすべきか、埼玉県という地域で活躍できる求められる人物像について、皆で話し合い、また業界でご活躍の皆様からは興味深いお話を聞くことができました。
学校のICT化については、昨年から準備を進めていたそうです。さすがです!
ベルエポックでは、コロナに合わせてオンライン授業を実施、2クラスをさらに半分にして4クラスで実習授業を行い、ソーシャルディスタンスを保ちつつ授業を継続しているそうです。
業界の話で面白かったのが洋菓子協会山本会長のお話です。
実は、戦争中もこの地域のお菓子屋さんは営業していたそうです。人は辛い時、悲しい時に甘いものを食べると癒されるのですね。戦争という非常時のささやかな喜びを地域のお菓子屋さんに求めていた75年前と、コロナの今は同じような時代なのかもしれません。
そのためか、埼玉県内のケーキ屋さんは売り上げが昨年より2割以上アップしているとのこと。非常時でも売り上げが落ちない洋菓子店、ビジネスとして景気に左右されにくい特徴があるようです。
また、埼玉県民はケーキが大好きで、マツコの番組でも埼玉県スイーツ店が紹介されるほど多くの人気洋菓子店さんがあります。コロナで外出を控えるように言われても、我が家の近くでも行列している洋菓子店がありました。甘いものが欲しい、家族と団欒の時間を楽しみたいなど、様々な理由があると思いますが、ケーキ屋さんは自粛要請に従い、限られた労働時間の中で忙しく働いているそうです。
また、来店前にアルコール殺菌や、スタッフのマスク着用について電話で問い合わせてくる厳しいお客様も多く、衛生管理は気が抜けないとのこと。繁盛店は衛生管理もしっかりしているということを改めて実感しました。
県内調理師学校卒業生の就職については、大手フードビジネス や老人ホームなどは堅調で、パティシエも大丈夫そうとのこと。選べる企業数は減っているようですが、来春も就職100%を目指しているとお聞きし安心しました。
先日、県北部のホテルでは1/3くらいの従業員を解雇したと伺いました。一方で、コロナ下においても、人手不足に悩んでいる飲食業も多いので、新しい仕事への転換がスムーズにできるよう、支援したいと思っています。
従来の考え方を少し飛び越える意識を持って、自ら輝ける場を探す努力をすれば自ずと道は開けると思います。決して、飲食業の全てが不景気ではありません。儲かっている飲食業へ、転職活動や就職活動をして、次のステップへ進みましょう。