・日本三大和牛の中でもっとも古い歴史を持つ「近江牛」
・滋賀県に古くから伝わる郷土料理「焼鯖そうめん」
・琵琶湖産の名産品といえばこれを外す訳にはいかない「鮒寿司(ふなずし)」
どれも美味しいですよね!
個性が強く、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私はどれも大好きです。
正直、滋賀県なら、食べるためだけに旅行したい思うエリアで発酵食品、お米、お酒、そして野菜や牛肉、湖魚まで揃っています。だから、滋賀県のお仕事の話が来たときには「ハイ!」すぐにお引き受けしました(笑)食べる仕事、大歓迎!
フリーランスの私は、短期契約で複数の仕事を受託していて、様々な地域のご支援をしています。日本全国の美味しいものと消費者を結びつけている仕事をしていると言う意味では、ほぼ同じ。とはいえ、あまり美味しいものが無い地域のご支援は難しく、相手は慎重に選んでいます。今回は、首都圏向けの販路開拓マネージャーとして、滋賀県産の美味しいものをPRするお手伝いをした時のお話をしたいと思います。
緊急事態宣言の中1月、首都圏のバイヤーさんと滋賀県の事業者さんとで、オンラインZOOMで商談会が行われました。
オンラインで商談ができるのか?
緊急事態宣言のため、止むを得ずこのような形になりましたが、事務局の皆さんが丁寧に準備してくださり、生産者の熱意は表情や画面からしっかりと感じることができて、ZOOM商談はアリです。商品の良さをしっかり伝える事ができました。
「どうしてこの商品ができたのか?」「製造方法は?」「価格は?」「ロットは?」「商流は?」「主なターゲットは?」「消費者の反応は?」など、次々とバイヤーから質問が飛びます。私たちは商談を邪魔しないように、画面OFF、ミュートにしてお話を横で聞きながら、滋賀県事業者サイドのサポートに徹しました。バイヤーは百貨店、ECサイト、こだわりのスーパーマーケット、飲食店、酒屋など様々で、当たり前ですが、同じ商品でも、バイヤー発言が真逆になったりするのです。価格が高いと言う人もいれば、安いと言う人もいますし、インスタ映えの見た目デザインにこだわるバイヤーもあれば、高齢者向けで、味の良さにこだわるバイヤーさんもいました。 商談がまとまるのは、滋賀県事業者側がバイヤーのニーズを理解できた瞬間です。当たり前の話ですが、相手の欲しいものを商談中に本人が理解せずに、成約に結びつけるのは不可能でした。バイヤーはこんな商品が欲しいと熱心に話をしているのに、改善策を聞こうともしない事業者さんがいて、話が平行線のまま、という商談がいくつかありました。もったいないなぁ、少し改善に取り組めば良いのにと思いますが、人の気持ちを動かすのは、数十分の商談では難しいので、ここからは私たちがじっくりと事業者さんとお話する番となります。
一方、バイヤーのニーズが理解できた滋賀県事業者の中には、自分の商品群の中で、相性が良さそうな商品を次々と挙げていきます。すると、バイヤーから「それもいいねー!」と話が弾んでいきました。最初は、興味無さそうに聞いていたバイヤーさんが、身を乗り出して、話を聞き始めた時は思わず「いい感じ、ガンバッテ♪」と応援。
緊急事態宣言の影響で、手土産にちょうど良い1000円前後の商品がリアル店舗で売りにくくなっているそうですが、3000円前後の贈答用のEC通販が増えているそうです。自家用に購入するだけではなく、高齢者がお孫さんへのプレゼントとして購入する事も多いそうで、私がお聞きしていた商談では、近江牛などの高級食材加工品や、健康食ブームで、朝宮茶の抹茶プロテインに興味を持たれていました。お茶屋が作る抹茶プロテイン。天然素材限定。砂糖不使用です。
滋賀県は、中央に日本一の淡水湖「琵琶湖」があり、小学校遠足は必ず琵琶湖で、湖水を汚してはいけないと教えられるそうです。そのため、稲作の10%を有機JAS認証に切り替えるなど、環境対応+高付加価値化に積極的です。また、伝統的な琵琶湖の漁業を守り、SDGs持続可能な地域づくりに取り組まれていて、湖魚の佃煮は山椒入りがお勧めです。鯖街道があり、韓国の影響も強く感じられるこの地域は、キムチなどの発酵食品も多く、バリエーション豊な食を楽しんでいらっしゃるので、きらりと光る食文化が多く残っています。関西圏の中では、雪が多く、自然環境が厳しいところと聞いていますが、たくましく生きてきた人々の知恵や技がたくさん蓄積され、他の地域とは大きく違う食文化がありポテンシャルが高い県だと感じています。
コロナで滋賀県観光はできませんが、滋賀県の美味しいものは、お近くのスーパー、百貨店、ECサイトで簡単に購入できますので、ぜひお試しくださいね。
また、東京日本橋にアンテナショップ「ここ滋賀」があります。私がお手伝いした商品の多くは、こちらでも販売されています。