市場調査とマーケティングレポートでは常にい信頼性があり、プラントベースフードのレポートでも高く評価されている矢野経済研究所ワッツセミナーご担当の涌井さんからお声がけいただき、オンラインセミナーを開催しました。
丹治先生、北村さん、宮澤さん、そして矢野経済研究所の廣瀬さんと一緒に観光、外食、環境、SDGsキーワードで、話題の施設・飲食店の情報や、これからの観光・外食産業を予測するトークセッションも行うことができ、私自身も勉強になるセミナーでした。
セミナーは終了しましたが、Webによるオンデマンド配信してくださるそうです。ご興味のある方はぜひ配信をご覧ください!
時間と場所を選ばない“オンデマンドセミナー”、日程の都合がつかない、実施場所まで遠いなどの理由で受講ができない方も、ご自身のPCやタブレットPC、スマートフォンなどで、“いつでも”“どこでも”セミナーを受講できます。今後、セミナー配信のサブスクをスタートされるそうなので、ビジネス各分野の専門的な知識やデータ最新情報を学べるサイトとして注目です。
矢野経済研究所ワッツセミナー(オンライン)
https://www.yano.co.jp/seminar/whats/
第1部13:00~15:00
登壇者
宮城大学 食産業学群 フードマネジメント学群 准教授 丹治朋子氏
日本フードサービス学会/日本観光研究学会/日本観光ホスピタリティ教育学会 所属
外食企業のSDGs対応について、環境問題への対応に焦点をあて、基本的な考え方や業界の取り組みの状況、今後の取り組みのあるべき姿を解説して頂きました。
地球環境が良くない方向に向かっているというのは、共通認識で、少なくとも環境対応をしようとするのが、当たり前になっています。環境問題を考えるときに、インプット、アウトプットで考えていくことが重要。そして、これからのキーワードは「コミュニケーション」1社独占ではなく、連携が重要です。
<企業が環境対応に取り組む理由>
①顧客が望んでいるため。エシカル消費
②法律などの規制対応のため
③コストダウンのため
④競争優位を生み出すため
⑤労働意欲を高めるため
⑥企業としての生存戦略のため
一般社団法人観光品質認証協会 統括理事
株式会社サクラクオリティマネジメント 代表取締役 北村 剛史氏
「SDGs」をゴールとした企業体の日々の取り組みをESGといいます。ポストコロナ時代における宿泊施設の新たな運営軸としてSDGsは欠かすことができなくなってきました。なんと、国際観光客の70%がサスティナビリティを重視しているそうです。国際基準団体GSTCの認証を受けた日本の「サクラクオリティAn ESG Practice」認証基準と先行事例より、感動体験を生む持続可能なシステムの効果を解説していただきましたが、全国300施設では、企業理念とSDGsがリンクしているそうで、チーム全員、全社員が理解してSDGsを推進しているそうです。もはや観光業界では、SDGsをやらないと違法だとも言われる時代。SDGsを一生懸命やることで、ブランディングができ、建物も快適そうだと感じるそうで、観光業界の方々はSDGsをシステムとして、日々実践していくことの重要性について、分かりやすくご説明いただきました。
グリーンカルチャー株式会社、一般社団法人浅草観光連盟 宮澤 亮氏
未来に向けて伝えたいこと
日本一の観光地 台東区(浅草、上野、谷中)食の多様性対応について
環境に優しい新しい食材「植物肉」で SDGs への取り組みを
ベジJASマーク(3月からスタート)で何が変わるのか?
コロナ前、訪日外国人が3000万人をこえていたとき、5%がベジタリアンでした。台東区は浅草などの有名な観光地があるため、953万人もの観光客を迎え入れていたたため、食の多様性についてしっかり向き合うため、当時公務員だった宮澤さんは様々な取り組みを実践されていました。
今後、コロナが落ち着いてきて、2030年に訪日外国人が6000万人を超える頃には、観光地の植物肉のメニュー化は必須です。
味や品質レベルの改善については、3年後を目処にほぼ肉と変わらないプラントベースミートが登場するかもしれません。その頃には人口増加などの原因も合わさり、肉の価格も高騰しているだろうと思われます。3年で時代が大きく変わろうとしていますので、その時に、何ができるのか、日本は伝統的にSDGsに取り組んでいた国であり、浅草は地域の文化、交流、コミュニケーションもあります。宮澤さんのリーダーシップにこれからも期待です!
フードビジネスプロデューサー 石川 史子
「SDGs」をゴールとしたESG経営で「食」の基準や指標は? 料理人は具体的に何をすれば良いのか? サスティナブル・SDGs実現に向けて、国内外の先進事例から、今できる最善策についてご紹介しました。観光業界はコロナという大きなハードルを越えようとしていますが、今から少しずつ準備をしておけば、次のハードルを越えるのはそれほど難しいことではないでしょう。地産地消、地域創生、そしてSDGs、様々な業界の皆様とコミュニケーションをすることで、乗り越えていくことができればと考えております。
ラムバサダー(オーストラリア産ラム肉PR大使)
東京都農林水産振興財団 販路開拓ナビゲータ、
(一社)司厨士協会埼玉県本部広報企画部長他
第2部15:30〜17:00
【基調講演】代替タンパク質の拡大と注目を集める植物由来肉
株式会社矢野経済研究所 フードサイエンスユニット 研究員 廣瀬 愛氏
https://www.yano.co.jp/market_reports/C63116900
世界的な課題として、2050年の食糧需要量は2010年比で1.7倍に増加するそうです。
つまり、十分にタンパク質を供給することが困難になるのでは?
という懸念が生まれ、食糧安全保障に注目が集まっています。国内でも大豆の生産が増え、外食チェーン、ハンバーガーチェーン、ラーメンチェーン、そしてスーパーでも、プラントベースミートが普通に並ぶようになりました。フードテックが解決する持続可能な食の未来は、市場規模が3兆円を越えるのではと言われており、これからもますます注目を集めていくでしょう。
【パネルディスカッション】
登壇者全員で1時間のディスカッションを行いました。
この中で、初めてプラントベースミートを食べる方には、バーガーキング「プラントベースワッパー」がオススメですというお話を伺いました。さらに、SDGsなホテルの先進事例や、ベジJASについての話など、4人の専門家のお話はどれも興味深く、ぜひ動画をご覧いただければ嬉しいです!