今年は、4大学のインターン生と一緒に産学連携プロジェクトを実施し、その集大成として、研究発表会を行いました。立教大学、川村学園女子大学、宮城大学、武蔵野美術大学大学院です。
Z世代の彼らの視点が面白くて、毎朝8時からのミーティングや生産者支援、経営者インタビュー、東京花見弁当も作りました。プレゼンの発表練習をするたびに、新たな気付きや研究の深掘りができ、ディスカッションで食のバリューチェーン、生産者の想いまで実感することができました。食べ物は安い方が良いのか?消費者目線だけで語られることの多い食の課題に、生産者支援の意識が生まれました。
そもそも、なぜ私が学生インターン生を受け入れるようになったのかというと、
2020年、コロナ禍でフードビジネス業界のオピニオンリーダーの皆さまと、外食産業に関心のある学生が交流しながら、2030年の食のあり方や観光外食産業での働き方を一緒に考える観光・外食分野の研究会をスタートさせました。元立教大学教授王利彰先生の外食産業情報FSPROメンバーを中心に活動をしています。昨年お亡くなりになった松坂先生は病で体調が悪い状態だったのにも関わらず、私の背中を優しく押してくださり、ずっと見守ってくださいました。王先生、外食・観光業界の皆さま、トップシェフ、生産者、厨房業界の方々など、優しい師匠が多数支えてくださっています。
女性が少ない業界ですが、次の時代を感じる力と文化教養を併せ持つ人が成功しやすい業界でもあります。私が教えなければ、次の世代は育たないと決心をして、娘を育てるような気持ちで一緒に動き、考え、美味しいものを食べる時間を過ごしています。
今年は食と農、SDGsについて観光・外食分野のリーダーとして活躍できる人材育成を目的とし、学生とオンライン&リアルで情報発信する産学連携プロジェクトを実施しました。
地域の生産者や飲食店、食文化を守るための地産地消、地域の魅力発信、SNS、デザイン、動画でアピールしていくというテーマでの発表は、可愛らしく見入ってしまうものばかり。大人たちにも大変刺激になりました。
また当日は、下記の皆さまにもリアル・オンラインでご参加いただきました。お忙しい中お時間を作っていただきましたこと、厚く御礼申し上げます。
佐藤一絵様 (農林水産省 農村振興局 農村政策部長)
沢田明大様 (東京建物株式会社 ビル事業企画部グループリーダー)
大武みなみ様 (株式会社ジェイアール東日本企画 局次長)
光成和真様 (ソニーマーケティング株式会社ビジネスプランニングマネジャー LINKED CITY )
吉田壮毅様 (Roku no TaRazu 店主 LINKED CITY)
研究会より
菊地唯夫先生(京都大学ロイヤルホールティングス株式会社代表取締役会長)
丹治朋子先生(宮城大学・立教大学外食産業論)
江口智子先生(川村学園女子大学生活創造学部観光文化学科産学連携)
川名桂氏(ネイバーズファーム日野市トマト農家)
上田和久氏(若杉先生の支援スタジオワーク合同会社代表社員)
小倉朋子先生(亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科)
大橋美奈子・ジョバンニご夫妻(プーリア在住、イタリア好きライター、観光ガイド等)
発表学生
川村学園女子大学産学連携授業ブルーベリープロジェクト
原涼音、高橋沙奈、波平守礼(大学3年)
「普段の食事の選択肢に東京都産を」を目的に、東京都日野市のネイバーズファームとの産学連携に取り組みました。持続可能なフードシステムを守るために、東京都の人々においしい東京都産のブルーベリーを食べてもらうため、目白周辺のカフェ3店舗にて、東京都産ブルーベリーを使用した商品を販売しました。その取り組み、研究成果、課題等について報告しました。
宮城大学食産業学群フードマネジメント学類フードビジネスコース
加藤野乃(大学3年)
「本物の味を届けたい」宮城県生産者と仙台レストランオーナーシェフへのインタビュー。丹治朋子先生のご指導で、生産者やレストラン、旅館などの観光外食産業リーダーを取材し、Z世代視点で仙台観光・外食の魅力を伝えました。
武蔵野美術大学若杉研究室高暁寒(大学院2年)
若杉浩一先生のご指導で、日本の新しい魅力、親近感を伝えるデザインを考え、海外インバウンド視点で日本の観光・食文化(お弁当)をデザインしました。中国人は冷たいお弁当を食べないが、日本の鮨は好きという調査結果を元に、彼女がデザインしたお弁当は可愛らしくて、日本人も食べたいと思う東京花見弁当、根津(ねづくりや)弁当、仙台牛タン弁当でした。
立教大学経営学部粟村夏向(大学3年)
東京お米サロン、観光外食産業インタビュー(東京、広島、仙台)で、フードビジネス先進事例を調査。さらに地域交流・ESG経営という軸で整理し、他地域でも同様の企業経営、情報発信・交流ができるようITツールの使い方や、ビジネスモデルを整理しました。初めての場所でレストラン・ホテル旅館へ行く時に、どんな体験・人との交流・情報があると行きたいと思うのか、また会いに行きたいと思う感情が生まれるのか、自らの体験を整理して報告します。
会場をお借りしたホシザキ東京の皆様にも御礼申し上げます!
元立教大学王利彰教授が2000年頃から執筆し続けている記事や、論文を掲載しているWEBサイト「food104」の運営、メルマガ配信、オンラインサロンを管理し、外食産業、観光業界の皆さま約2000人と交流・情報交換をしています。
また、Z世代に注目が集まる今、東京と仙台のインターン生(大学3年生)に毎日外食産業のニュースクリップを依頼し、最新の観光・外食産業の情報を収集、発信しています。ご興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
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