
銀座五丁目に店を構えるRestaurant L’affinage(ラフィナージュ)。
クラシックとモダンを自在に融合させる高良康之シェフが、2025年11月の1ヶ月間、期間限定で開催される「滋賀メニューフェア2025」で披露するのは、滋賀県の大地と水が育んだ食材の魅力を最大限に引き出した一皿です。

今回のメニューには、滋賀県の誇るブランド食材 「近江鴨(グットワン)」 が登場します。
高良シェフがこの食材と出会ったのは、2025年7月に開催された「SHIGA FINE FOOD workshop」。
その場で披露されたのが、今回ご紹介するレシピ——近江鴨胸肉とフォワグラのマルミット。
軽やかでクセのない鴨の旨味と、フォン・ド・ヴォライユをベースにした深みのあるコンソメが、滋賀の風土を映し出します。


メニューフェアでは、今回のメニューに限らず、お客さまに合わせた肉料理が提供がされますので、お楽しみに。
近江鴨胸肉とフォワグラのマルミット
レシピ:高良康之シェフ(Restaurant L’affinage)
2025年7月28日実施 SHIGA FINE FOOD workshop より
材料(2人分)
A:鴨肉
- 近江鴨胸肉 … 140g
- 塩 … 総量の1%
- オリーブオイル(ピュア) … 15ml
B:コンソメソース(作りやすい分量)
- 赤ワイン … 100ml
- マデラ酒 … 150ml
- 鴨のコンソメ … 1L
- 塩 … 適量
C:付け合わせ
- カブ(皮をむき縦4等分) … 1/4個
- グリーンアスパラガス … 2本
- ジロール茸 … 10個
D:フォワグラ
- フォワグラ … 30g × 2枚
- 塩 … 適量

作り方
- 鴨をローストする。
皮目に切り込みを入れ、全体に塩をまぶす。 - フライパンにオリーブオイルを熱し、鴨を全体が温まるように焼く。
網を敷いたバットに移し、90℃のコンベクションオーブンで約20分焼成。取り出して休ませる。 - コンソメソースを作る。
鍋に赤ワインとマデラを入れ、ミロワール状まで煮詰める。 - 鴨のコンソメを加えて軽く煮詰め、塩で味を調える(1人分60ml)。
- 付け合わせを準備。
野菜を下処理しておく。 - フライパンにオリーブオイルとバター(分量外)を入れ、鴨の皮面に焼き色をつけながら温める。
- フォワグラをソテー。
塩をふり、両面に焼き色をつける。 - コンソメに付け合わせ野菜を入れ、軽く火を入れる。
- 鴨とフォワグラを加えて温め、鴨を取り出して2枚に切り分ける。
- 皿に盛り付け、野菜とフォワグラを添え、コンソメを注いで仕上げる。

フォン・ド・ヴォライユ(Fond de volaille)
2025年7月28日 高良康之シェフレシピ
材料
A:鶏素材
- 鶏ガラ … 4kg
- 鶏手羽先 … 1.2kg
B:香味野菜
- 玉ねぎ … 3個
- 人参 … 3本
- セロリ … 2本
- ポワロー(西洋ねぎ) … 0.7本
- にんにく … 1/2株
- ブーケガルニ … 1個
作り方(抜粋)
- 鶏ガラを掃除する。
肺や背肝、余分な脂を取り除く。 - 手羽先の骨を叩き、旨味とゼラチンを引き出す。
- 香味野菜を適度な大きさに切る。
煮崩れを防ぐため、皮つき・大きめに調整。 - 半寸胴鍋に鶏と水を入れ、弱火にかけてアクを丁寧に取り除く。
- アクを取り終えたら氷を加え、一度温度を下げてさらに澄んだスープに。
- 野菜とブーケガルニを加え、ミジョテ(穏やかな煮込み)状態で3〜4時間炊く。
- 香りが調ったらブーケガルニを取り出し、シノワで丁寧に漉す。
- 再度火にかけ、アクを取り除きながら仕上げ、冷まして保存する。
シェフのコメント
鴨の持つ香りとコクを、重たくせずにどう表現するか。
フォンの透明感があるほど、鴨本来の滋味が際立ちます。
素材と丁寧に向き合う時間こそ、フランス料理の真髄です。



