2019年、皆さんの仕事始めはいかがですか?
新年早々、中部中小機構のアドバイザー向けプレゼンをすることなり、新幹線の中でこの原稿を書いています。新幹線の車内アナウンスはドナさん。9月にプリンスホテルのオーストラリアフェアで、ライブを聞かせていただき、その歌声の大ファンになってしまいました。新幹線の中で、彼女の声を聞くたびに、ちょっと嬉しくなってしまう私です。
さて今日の出張は、今年度、中小機構の地域活性化支援アドバイザーとしてお仕事をしているためです。愛知県の企業K社の有機JAS認定のバラを使ったシロップ、ドレッシングなどの製造販売事業を支援させていただきました。
私はとても元気で健康的に見えますが、2歳から小児喘息などのアレルギーがありました。喘息は7歳で治りましたが、中学生以降は鼻炎、アトピーなど、次々発症するアレルギーに悩む毎日で民間療法も含めて、様々な治療方法を体感しました。とはいえ、良く効くと言われる薬を飲んだとしても、健康な体を作るのは、毎日食べるものだと気づき、妊娠をきっかけに食生活を見直しました。オーガニックフードや、地域農業は、まさに自分が生きるためのライフワークとして、日々勉強したり、畑を耕したりしており、おかげさまで症状が比較的軽くなり、毎日快適に暮らせるようになりました。
そんな私の毎日を支えているオーガニック(有機)食品は、農林水産省によると国内の有機市場規模が約1300億円。年20%伸びていく予想です。「オイシックス・ラ・大地」会員数は30万人超、日本農林規格(JAS)認証を得た有機農場の面積は約1万ヘクタール(全耕地面積の約0.2%)です。オーストラリアの2700万ヘクタールと比較できないほどまだ非常に少ないですが、着実に増えています。
また、有機農業を応援する企業が増えてきており、イオンは現在、国内で自社農場を含め215軒程度の農家と協力しており、20年には農家の軒数を現在の5倍の1000軒以上、生産面積を10倍の1300ヘクタールに拡大する方針で、有機野菜の供給拡大を目指しているそうです。また、イオンが出資しているフランスのオーガニック専門店ビオセボンは、8店舗まで増えました。
一方、米国の有機市場は5兆円弱、全米に450店舗以上展開する超巨大オーガニック系高級スーパーチェーン、ホールフーズ・マーケットは2017年6月、Amazon傘下になっています。日本ではまだあまり実感はないかもしれませんが、米国、フランスを旅していると、オーガニックフードを嗜好する人が7割を超えているというデータも実感として感じるほど、普通に売られています。
効率主義に思えた米国は、オーガニックや地産地消といった時間と手間をかけた食材を仕入れ、お客さまとコミュニケーションを取ることを好むようになってきました。「幸せ・美味しさ・持続可能性」で食ビジネスを評価しているのです。
一方、日本では2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における食材調達基準(農産)では、JGAPAdvance、GLOVALGAPを満たすことが要件になっています。いよいよ農作物は世界基準で作られるようになります。日本の食糧需給率は38%。アメリカ130%、フランス127%、ドイツ95%、イギリス63%となっており、先進国の中で最低の水準となっていますが、これ以上農地が減らないように、そして生産者さんが安心して美味しい野菜や食品を生産できるように、支援ができたらと思っております。もちろん、JGAP基準を満たしている有機JAS認証の農作物はこの中に含まれています。
さて、そろそろプレゼンに向かわないと。
ランチは名古屋カフェの人気店「The CUPS」のアボカドと卵のホットサンドとカフェラテ、サラダです。(写真)
年末に、水野葉子さん(立教大学出身、リーファース)のツイッターで、農水省がオーガニックレストランのJAS認証が誕生したと報告がありました。2019年は日本の外食産業でもオーガニック元年になりそう、なんてお話もまた詳しい情報が分かりましたら、皆さんにお話したいと思います。