先日ようやく、来春からの息子の行き先が決まり、肩の荷が降りたので、
「美味しいものが食べたい!」なんて思った私。
(いつも食べているだろうとツッコミが入りそうですが笑)
1年10ヶ月ぶりにフランス料理「カンテサンス」岸田周三シェフにお会いして、お料理を頂くことができました。日本で『ミシュランガイド』が初めて出版された2007年からずっと三つ星に輝き続けている若き天才料理人です。
彼のお料理はインスタ映えする料理ではありませんが、フレンチ以外の料理人にも習い、常に新しい料理を作られているので、プロの料理人も憧れている人が多いです。お客さまの中には、若い料理人さんらしい方も多く見られました。
9月上旬、夏の名残り、秋の旬食材のメニューです。この季節に収穫できる野菜・フルーツ、魚介類など、旬素材を組み合わせる技術は以前にも増して素晴らしく、全てのお料理が美味しいので、幸せな気分になります。
今回は名残りの鱧(ハモ)が登場。シェフは長い包丁でリズム良く、ザクザクと切っているそうで、サーヴィスの皆さんもフレンチと日本料理の技の共演を楽しんでいる様子が伝わってきました。
お皿の上に炙られた鱧、その下には熱々のトマトフリットとシェリーヴィネガーという組み合わせで、新しい発見がありました。
フランス産食材、モンサンミッシェルのムール貝、ラカン産鳩のローストなど、フランスへ旅した気分になるお料理は、火入れが抜群でした。硬すぎず、柔らかすぎず、口に含んだ瞬間にジューシーな水分と香りが広がります。
フランス料理の基本、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく、まろやかな味、スパイシーな味、飽きさせず、違和感なく、組み合わせたコース料理は、前菜6品、メインディッシュ魚・肉料理、デザート4品、全てが素晴らしかったです。
皆さん覚えていますか?
コロナ直前の2019年10月から放送された、キムタク主演のテレビドラマ『グランメゾン東京』の料理監修を岸田シェフが担当したことを。
究極の一皿を完成させるには、どのくらい時間がかかるのか、そして食材などにこだわっていくのかを、初めて知った方も多いと思います。
このドラマは、リアルな岸田シェフの日常を垣間見ているように感じましたが、今の岸田シェフは料理人の未来を考え、自店の労働時間を改善し、ランチ営業をせずにディナーを2回転にするなど、工夫をされていました。
そして、緊急事態宣言中は長く休業をされていました。9月に入って少し落ち着いてきたので、営業を再開。
現在、休業や、時間短縮の影響で、予約は4ヶ月先になるようです。
いつもお声を掛けていただける小林さんのおかげで、今回も個室で写真撮影もできたのはラッキーでした。
出口でご挨拶させていただいた岸田シェフは以前より、温和な雰囲気に見えたのは、気のせいでは無いようです。幸せ感をたっぷり感じることができました。
小林さん、ご一緒して下さった皆様、ありがとうございました!