東京郊外は農家の軒先にあるコインロッカーや直売所で野菜やフルーツを購入することができるのですが、農地の無い東京都心では、東京産の農作物を購入することが難しいという課題がありました。
SDGsの考え方は海外の方が浸透していて、インバウンド客が多く利用している都心一流ホテルから、東京のホテルは、東京産の農作物が必要という要望が強くなりました。そんな中、東京都の施作で都心でも東京産農産物が購入できるよう、新たな事業が今年度からスタートしています。
東京産農産物の流通促進事業 東京都産業労働局
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/nourin/shoku/chisan/sokushin/index.html
都心の一流ホテル・レストラングループに東京産農産物を卸している築地定松グループは、令和5年度東京産農産物の流通促進事業で採択され、都産都消の取り組みを推進しています。今回は、その事業について牧社長や、ホテルへ提案の責任者、グループ営業推進部長 業務用卸売担当部長 宮尾さんにお話を伺いました。
4社が東京都の生産者を支援し、販路開拓を行なっている成果が出始めていて、都心でも東京都産の野菜や果樹、加工食品が増えてきました。
都内ホテル・レストランへの物流・商流を「定松」がプロの目利きで、農業者や卸売事業者等から東京産農産物の直接仕入等を行い、都内のホテルレストランへ販売をしています。
立教観光クラブの総会で、東京産野菜を使った宴会メニューが提供されましたので、ご紹介します。
株式会社定松 代表取締役社長 牧 泰利さんは、魅力ある東京産の青果を、もっと消費者にお届けしたいと語ります。
主に都内のホテル・レストラン様へ東京産の野菜をお届けするマッチングサービスを今年度から開始、週3回、1tトラック1台分以上の農産物が都心のホテルに届けられているそうです。
都心のホテルは、海外からのお客様が多く来日されています。「地元東京産の野菜」というストーリーのある新しい価値を提供し、飲食店様にとっては差別化できるブランディングの一助となり、生産者は都心に安定的な販売ができることで「三方よし」の新しいソリューションが提供したいと意欲的です。
生産者と都心のホテルシェフ、購買担当の皆さまが、定松の新たなマッチングサービスで繋がる事業、これからが楽しみです!
都内ホテル・レストランには
- 長年の野菜卸のノウハウで、プロが求める野菜に確実に対応
- 東京都GAP、東京都エコ農産物認証農産物を推奨
- 東京のストーリーのある伝統野菜をシェフにご提案
- フードマイレージが少なく、配送にともなうCO2を削減
- フードロス削減に貢献、SDGsな取り組みとしてPRできる
生産者メリット
- レストランと繋がる人脈がなくても大丈夫
- 売り先が分かるので、生産意欲が向上
- 一般には売りづらい江戸東京野菜を美味しく料理してくれる
- 売り先が確保できるので経営が安定する
- 受注の処理など小売よりも手間が少ない