海外へ気軽に行かれなくなってしまった今、バスク料理が食べたければ、大阪の「アラルデ」に行くしかないでしょう!
2017年〜2022年「ミシュランガイド大阪」一つ星。そして、旅好き必携ガイド「ゴ・エ・ミヨ」バスク料理で、日本唯一の紹介店です。
スペイン料理で大人数が集まるお祝いの時に出される「仔豚の丸焼き」
「アラルデ」山本嘉嗣シェフがお店を貸切にして、人数が集められるならこのメニューを出しましょうということで、伯井さんにお声掛け頂いた美食家軍団がカウンターに並んで食事会がスタート。
東京や三重県からも集まった王先生や上田さんのお仲間の皆さま。バスク料理の仔豚の丸焼きを食べられるチャンスは、バスクへ行ってもなかなかありません。
貴重な機会を作っていただき、本当にありがとうございました。
厨房の真ん中には大きな窯。扉の開度を調節でき、シェフが上手に仔豚を焼いています。
仔豚ちゃんは空を飛んでいるみたいな格好で、こんな可愛い仔豚ちゃんを食べるなんて、本当に罪なこととは思いましたが、その色艶の美しいこと。飴色のパリッとしている皮目に、テンションが上がりました!
オープンキッチンのカウンター目の前には、大きなレンガ作りの釜があります。
一直線の厨房はワンオペでサーヴィスまで担当するシェフの歩く幅が少なくなるよう、手に届く位置に厨房機器が並び、客席からも臨場感を感じられる劇場型設計です。
山本氏は、スペイン・バスク地方の名店「アラメダ」で修行後、2016年にこのお店を開業。
とだけ聞いて、食べて始めていたところ、
メンバーはすぐにこれは単純なバスク料理とは違う。ということを見抜いて
次々とシェフに質問をしていきます。
本場のバスク料理より美味しい(らしい。私はバスクへ行ったことがないので笑)
シェフの技の中に、日本料理とフランス料理、そして巧みなスパイス選びのセンスを感じました。
キッチンにいる山本氏の動きに無駄がありません。
整理整頓された清潔な厨房から、次々と料理が完成します。
料理は見た目を裏切らない、本来こうあって欲しいと誰もが思う、その食材の最上級の味がする料理で、バスク地方の伝統料理と旬食材の組み合わせ方が抜群に上手です。
例えば野菜のスープ「ガスパチョ」には、あまおう苺、エディブルフラワー、ブラックペッパー、荒削りバスク岩塩が素晴らしく、今までに食べた中で最高のガスパチョでした。
今回ご一緒したメンバーの中には、肉のことを語りだしたら止まらない専門家の方もいて、講師料を払わずに、肉の講義を横で聞きながら食べる幸せ。私は豚の専門家ではないのですが、鹿児島といい、大阪でも、美味しい豚に出会えて、豚愛がさらに深まりました。
アラルデの釜は、薪焼きと炭火焼の両方ができるそうで、外側はパリッと。白くて美しい仔豚ちゃんの肉はジューシーでプリッとした食感です。ソースが2種類出てきて、焼き加減に合わせて、最適なソースで食べ比べができたのが良かったです。アルゼンチン料理のパプリカ・トマトなどの野菜がたっぷり入った酸味のあるソース「サルサクリオラ」が私好み、でも次のじゃが芋ソースも美味しかったなぁ。南米料理、これからもっと注目します。
他にも仔豚ちゃんの出汁で頂くタケノコのスープや、前菜「ピンチョス」ブリオッシュの上には、48カ月以上熟成したハモンイベリコデベジョータ(生ハム)やウ二などなど盛りだくさん。
ホタルイカのパエリアは、自家製カラスミがたっぷりと。そして春といえば、ホワイトアスパラですよ!バスクはフランスとスペインの間ですから、フランス料理好きも大満足の食材選びに脱帽です。
ワインはどれも美味しく、お料理との相性もバッチリ。ついつい飲み過ぎました!
たくさん食べたのに、バスクチーズはふわっと軽い食感でもちろん完食。
円安が進むと、海外のお客様に合わせて、日本のレストラン価格が跳ね上がるかもしれません。
また今度にしよう、は禁句です(笑)今でしょ。
店名:アラルデ
ジャンル:バスク料理
住所:〒550-0011 大阪府大阪市西区阿波座1丁目14−4
予約:ポケットコンシェルジュ https://pocket-concierge.jp/ja/restaurants/244373
アクセス:地下鉄四つ橋線「本町」駅23番出口より、徒歩3分
営業時間:17:00-23:00 (L.O.21:30)
定休日:日曜日・祝日